信じていても裏切られるのは本当にせつない

 
 前回の続きです。
ヤスオさんが配達にこなかった日の午後、夕方ぐらいにようやく店に配達にやってきたそうです。
そして何があったのか聞いてみると・・・なんと、「配達途中にコンビニの駐車場で寝てしまった」とのこと。
これを聞いたときは心底ビックリして、「いくらなんでもありえないだろ」と思いました。
自分だったら仮に我慢出来ないほど眠くなったとしても、「せめて配達だけは終わらせてから」寝ると思います。
実際、このときのヤスオさんの配達はうちの店の1店舗を残すのみ。
そこさえ配達しておけば、食材不足でみんなに迷惑をかけるということは防げたわけで・・・。
だから何とも信じられなかったのですが、社長は「厳重注意」ということで許したそうです。
自分だったらあり得ないことだけに、「即クビ」か「お客さんが帰ってしまったことによる損害を補填してもらう」という処分を下すと思いますが・・・。
まぁ、人手不足ということもあり、社長も仕方なく目を瞑ったようです。
 
 
 しかし、ここから数日後。
営業時間にヤスオさんが休憩中のこと。
ある社員がたまたま外に出た際に、車の中で休憩しているヤスオさんを発見。
まぁ、どこで休憩を過ごすのかは自由らしく、この時点では問題は無かったのですが・・・。
次の瞬間、目を疑う光景が。
なんとヤスオさんがビール瓶をラッパ飲みしていたそうです・・・・・・。
仕事中にも関わらず。


  
 
 これを見てしまった社員はすぐ社長に電話で報告。
ヤスオさんの考えられない行動を聞かされた社長は、しばらく声が出ないほど驚いていたようです。
色んな意味で怪しい雰囲気がありながらも、それなりに仕事を任せていたわけですから、さすがにショックは大きかったのでしょう。
そしてこの後。
毎月恒例の棚卸しをすると、店の売り物であるチューハイ缶が30~40本足りないことも発覚。
そのことを調べてみると、どうやら犯人はヤスオさん。
そしてここ一連のヤスオさんがやらかした、「配達途中で寝る」 「仕事中にビールを飲む」ということなどを踏まえてみた結果・・・。
ヤスオさんが「アルコール中毒」であることが分かったそうです。
どうりでお客様の元に料理を運ぶとき、手がプルプル震えたりしていたわけですわ・・・。


 時間通りに配達に来なかった日も、おそらく配達途中にコンビニに寄り酒を買って飲んでしまい、そのまま寝たらしいとのことでした。
たしかにこれならそれらの行動にも納得がいきます。
おそらく、つい最近までは酒を飲まずに働いていたのでしょうが、あるときを境に1人勤務ということもあり酒を飲んでしまったのでしょう。
それ以降は罪悪感も消えていき店の売り物にも手を付け、仕事中に酒を飲むのが常態化。
自分で自分がコントロール出来なくなる、アル中という病気の恐ろしさを知りました。
 
 
 と、そんなわけでヤスオさんは即日解雇になりました。
アル中+窃盗では、さすがにいくら深刻な人手不足の会社とはいえど、このまま働かせることは不可能です。
 
 
 にしても・・・せめてもの救いだったのは、「配達中に人や物にぶつかる事故を起こされなかったこと」だと、パートさんたちが言っていましたし、自分もそれに激しく同意。
もし配達中にそれらのことをやっていたら・・・、ニュースにも会社の名前が出ますし、社長もまったく知らなかったこととはいえ、会社としての責任は負うはめになっていたでしょう。
ほんとうにこの点だけは良かったです。
 
 
 あと、自分が今になって思うのは、「アル中っていうのは見た目だけでは分からないもの」だということでした。
先に述べましたが、自分も配達中のヤスオさんと何回か顔を合わしたり、電話で話したりすることもありました。
しかし、1回も酒臭さを感じたことはありませんし、「ん?変だな?」と思ったこともありません。
まぁこれは、「仕事中に酒を飲むわけが無い」という前提というか思い込みのようなものもあるのだと思いますが・・・。
本当にこのことを聞くまでは一切気付きませんでした。
 
 
 また改めて思うのは、「こういう働く意欲を持っているアル中って迷惑極まりないな」ということ。
特にこういう配達なんて仕事をやっていたら、個人だけの問題ではすみません。
これなら働かない方がよっぽどマシというか・・・。
働きたいなら完全にアル中を直してからじゃないと無理なんだと知りました。
ヤスオさんが今後どういう風に生きていくのかは分かりませんが・・・アル中を直さない限りは行く先々でクビになるか、そのうち事故でもやらかして逮捕されるのでしょうね。
 
 
 最後にですが、このヤスオさんの件が分かった後、社長や奥様の気持ちを考えると、何ともやりきれない気持ちになりました。
自分は社長に恩義を感じているだけに、こういう裏切りを見せられると本当に辛いのです。
ちゃんと仕事を与えて給料も払って任せているのに、このような信じられない裏切り方をされるというのは。
病気だとしても、許されることじゃありません。
 
 
 結局、会社を大きくすると、どうしても人を雇わざるを得ないわけですが、こういうことがあると経営者というのは大変なものだとつくづく考えさせられます。
これを思うと、「小さな店で夫婦だけで店をやっている方が幸せだ」なんてことを思いました。
なにかあっても自分だけだけで対応するほうが・・・。
多店舗展開するよりは収入も大幅に少ないでしょうが、それでもこういうとんでもない人を雇ってしまう可能性があることを考えると、本当に人を雇うというのは大変なことだと考えさせらました。

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