自分はいくつかのwebマンガを読んでいるのですが、きょうはその中の一つ、佐藤ダインさんの「僕に彼女が出来るまで」について触れたいと思います。
最初は別なマンガを読む目的で定期的にページに飛んでいて、連載作品の中に「僕に彼女が出来るまで」があっても読むことはしませんでした。
というのも、「童貞アピール」をしていることが妙にあざとく見えてしまったのです。
たまに素人の方のブログなんかでも、タイトルから童貞であることを強調している方を見かけますが、自分としてはそれがちょっと理解出来ないというか・・・。
「そんなことわざわざ公言せんでも」と思いますし、また試しに読みに行っても共感出来ないことの方が多いです。
だからこの「僕に彼女が出来るまで」も読むまでもないと思っていたのですが・・・。
ある日のこと。
単行本が出るということで「どんなものなのか?」と読んでみたのです。
その結果。
スラスラと読めてとても面白いマンガでした。
自分がこれまで読んできた意味不明の童貞アピールのブログとはまったく違う、ちゃんと伝えたいことが描かれているマンガだったのです。
ストーリーの中で最初に強く共感させられたのは、13話のダインさんが友人の結婚式に出席した際のこと。
結婚式の最中、新郎新婦の思い出の映像を見ているときに
「当たり前だけど…ぼくは田村の全てを知ってるわけじゃないんだなぁ…」
と、ダインさんがつぶやくのですが、これは自分も友人の結婚式に出席した際、まったく同じようなこと思いました。
「20年以上の付き合いだけど、俺が知っているのはアイツの一部でしかなかったんだなぁ・・・」みたいな。
だからダインさんがこうつぶやいた気持ちがよく分かります。
そして次に共感したのは14話。
街コンやデートで女性との会話がうまく行かないのは、いびつな自己愛と相手への無関心が原因であることを学んだ話
(僕に彼女が出来るまで/第14話より)
ということですが、これにはズバーンと雷が来たように貫かれました。
それというのも、自分がこれまでの人生でモテなかったのも、「いびつな自己愛と相手への無関心が原因」ということで説明がつくのです。
今までは深く考えたことはありませんでしたが、言葉で説明するならこれが最も適しています。
だからこれはえらい心に響きましたね。
実際、女性と付き合いたいけど付き合ったことのない男性の方は、こういうタイプが多いような気がします。
結局、「自分が一番かわいい」から相手に対して踏み込めず付き合えないというか。
自分に彼女がいたときのことを思い返すと、そのときは自分よりも彼女に対する想いが一番でした。
まぁ、その後付き合っても、けっきょく自分のことが一番かわいくて振られたわけですが(笑。
と、このように自己分析しながら前に進んでいるマンガである「僕に彼女が出来るまで」。
現在は童貞アピールに嫌悪感はなく、こういう努力をしている方は素直に応援したくなります。
というか、これだけさらけ出してそれをマンガにするという姿勢はとても真似出来ません。
根性座っていると思います。
で、ここまで自己分析が出来ているのですから、彼女が出来る日も近いというか、もういるような気も。
そうなったら連載終了なので、ある意味「痛し痒し」でしょうが。
でも、生まれて初めての彼女が出来たなら、その喜びの方が連載終了の悲しみよりも勝るはず(笑。
ぜひハッピーエンドを期待したいマンガですね。
あとどれくらい続くのか分かりませんが、最後まで読み続けていく所存です。
[5回]
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