2週間ほど前のこと。
16時ごろ、近所のスーパーへいつものように買い物に行きました。
車を降りてそのまま入口から店内に入ろうとすると、
「kanimiso!」
と、どこからともなく声が。
一度入りかけた入口から出てみると、どこかで見覚えのある男が立っていました。
「kanimiso!!kanimisoだよな?」
と聞かれますが、こちらは思い出せず・・・。
「う~ん」と30秒ほど考え込んでいると、
「俺だよ!ケイスケ(仮名)だよ!!」
と言われ、ここで気付きました。
小学生のときに一緒に遊んだ同級生だと。
このケイスケですが、小学校時代は太っていて地頭が弱く、ハナクソを食べるクセがあったりしたので周りから避けられていました。
ま、自分も子供のころから地頭は弱かったので決して人のことは言えませんが、彼は更にその上をいくというか・・・。
良く言えば「ピュア」なのですが、悪く言えば「世間知らず」という感じ。
それゆえに何をするにしても周りにうまく合わせられない少年でした。
でも、自分とは小学校4年くらいまでは共通の友達を介して遊んだりもしていました。
ですが中学生になるころはすっかり疎遠に。
最後に会ったのは20代くらいの頃くらいにあったかもなぁ・・・という感じだったので顔も思い出せなかったわけですが、見た目はすっかり男前になっていました。
少年のころの太ったイメージがあったので、なかなかケイスケだと思いだせなかった自分。
逆に自分は太ってしまいましたが、顔と髪型は小学生のころのイメージのままなので向こうはすぐに分かったのでしょう(笑。
ただ、こうして分かったとしても、特に仲がいいわけでもないので話すことはそんなにありません。
特に自分はいま無職ですし・・・。
ほんとうであれば同級生には会いたくない状態。
でも、そのまますぐに立ち去ることも出来ないので、まぁ他愛もない世間話を始めたのですが、彼の手元に目をやると、有りえないものを持っていたのでビビりました。
なんとケイスケが持っていたのは第3のビール。
まだ日も暮れてないのに、自宅から近所のスーパーの入口付近で第3のビールを煽っているケイスケ。
これを見ただけで、彼の人生もうまくいっていないということは即座に分かりました。
自分から見てもこれはありえないですから。
実際、自分も酒はたらふく飲んでいます。
でも、飲むときは常に自分の部屋。
ケイスケのように第3のビール片手に外をうろついていたら、ご近所さんから今以上に何を言われるかわかったもんじゃありませんし・・・(笑。
正直、よくやれるなぁ・・・と思いましたが、ケイスケ本人はそのヤバさに気付いていないのでしょう。
自分が数年間の無職生活で、昼間出かけることに抵抗がなくなったことのように。
で、案の定、ケイスケが話すことはよく分からないものばかりでした。
2011年の東日本大震災以降に起きた出来事を自分に話すのですが、聞いていても「はぁ」という感じの要領を得ない話。
さらには現在ハローワークに毎日通っているという話になったのですが、
「掲載されている求人内容が面接に行って直接話を聞くとまったく違う!」
「だから俺は面接でキレてやった!」
などと息巻く始末・・・。
それを十数年ぶりにあった俺に言われても(苦笑。
ま、しばらくの間、ケイスケのそんな話を流しながら聞いていると、彼も途中で察したのか、
「ああ、ごめんごめん、買い物に来たんだったよな。話聞いてくれてありがとな」
と話を打ち切り、その場を後に。
ここに関しては子どものころに比べて「空気を読めるようになったんだ・・・」とケイスケの成長を実感しました(笑。
結局、こんな感じで数年ぶりに同級生と色々と話しましたが、分かったのはお互いに無職ということ。
だからまだ負い目がないというか、同級生と話したわりに精神的ダメージはありませんでした。
でも、これがもし、それなりの年収があり、子どももいる同級生なんかがだったりしたら・・・・・・。
年末年始、外に出かけて話しかけられたらダッシュで逃げようと決意しました(笑。
[8回]
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