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その発想力を別なことに

 
 
先日、特殊詐欺の新たな手法を聞かされ驚きました。
いまは「喪服を着せてから銀行に行かせ預金を引き下ろさせる」とのこと。
要は不幸があったことにして、行員からの指摘をかわそうということみたいですが・・・。
過去には「銀行員に降ろしたお金の用途を聞かれたらリフォーム代と答えて」というのを聞いて、
「よくそこまで知恵がまわるもんだなぁ~」
と感心しましたが、今度は喪服。
素直にこの発想力は凄いとしか言えません。
 
 
というのも、喪服を着てお金を下ろしに来たら、行員さんも確認しづらいと思うのです。
不幸があった場合、普通は何らかのショックを受けていることがほとんどで、それは誰もが分かっています。
だから、いきなり多額の預金を引き出すのがおかしいと思ったとしても、そこでしつこく確認するというのは人の心情としては難しいと思うのです。
少なくとも自分だったら余計なことは聞きません。
「あ、そうなんですね」といってそのまま預金を渡します。
 
 
あと、こういうときにしつこく確認すれば、
「なんなの!?私は急いでいるんだから早くしてちょうだい!!」
と怒られることもありそうですし。
そもそも詐欺グループに騙されて喪服を着て銀行に行ってしまっているご老人というのは、もうその時点で周りからアドバイスをされても簡単には聞き入れない状態です。
「息子や娘が待っているんだ!」
と本気で思い込んでいますからね。
だから喪服を着てお金を下ろされたら、もうどうしようもない気がします。
こういう点を踏まえると、「喪服作戦」はやはり凄いと思います。
人としては最低ですが。
 
 
ここ最近になってようやく特殊詐欺の被害が初めて減少傾向にあるようですが、詐欺グループたちはこれからもこんな感じでコチラの想像を超えてくる手法を編み出してくるでしょう。
今までは大丈夫でも、いつ新たな手段で騙されるか分かりません。
高齢者の親御さんがいる方は普段から気にかけてあげてください。
それで騙されるのが少しでも防げれば、こんなにいいことはありませんから。

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