調理のバイトでいろいろな食材を切っているのですが・・・。
単品で売っている商品なんかは、当然大きさやグラムが決まっています。
同じ商品なのに片方がでかくて片方が小さすぎるなんてことになると、クレームになりやすいですからね。
だからそういう食材を切るときは気を使います。
で、ある日のこと。
店長からある単品商品に関して、「大きく切り過ぎなのでもう少し小さ目に切ってほしい」と言われました。
自分としては社長から教わった通りのやり方「半分にして更にそこから半分にすればいい」をやっていたのですが、どうやらそれではかなり大きかった模様。
切る食材も毎回必ず同じ形ではないので、社長のやり方ではそれに当てはまらないものが出てくるようです。
店長から「200グラムを目安に切ってもらえれば・・・」という明確なアドバイスを頂いたので、それ以降は面倒でも必ず量りながら切るようにしました。
それ以降、ピッタリ200グラムになることは滅多にないですが、前よりも商品ごとの重さのばらつきはほとんどなくなりました。
やはり社長のような説明よりは、ハッキリと「何グラム」で教えてもらったほうが自分には分かりやすかったです。
そのため、「後は毎回200グラムになるように頑張っていこう」と思っていたのですが・・・。
後日。
社長が自分の切った食材をみてこんなことを言ってきました。
「あ~kanimisoさん、これちょっと大きすぎるかな」と。
それ聞いた自分はすぐに謝りましたが、たしか切った後に量ったときはむしろ200グラムより少なかった記憶があります。
だから社長がいう「大きい」には当てはまりません。
そのためやんわりと「社長、これ一応200グラムを目安に切ったのですが・・・」と伝えると、社長は笑いながら「いやいや、これ270グラムくらいあるでしょ」との返事。
そんなバカなと思いつつ、手元にあった計量器にその食材を載せてみると190グラム。
一瞬、お互いの間で何とも言えない空気が。
店を出すために長年修行してきた社長。
これまで社長に切られた食材を見ては、「たぶん全部同じ重さなんだろうな」とか「持っただけ、見ただけで重さが分かるのだろう」と思って社長の眼力を信用していましたが、どうやらそれはまやかしでした。
というか、社長いわく「見ただけとかじゃ分かんないよ」とのこと。
ま、このときも厳しく注意されたわけでもないので、自分も「ほら!間違っているじゃないですか!!」なんて言わず、場は丸く収まったのですが・・・。
ただ、ちょっとビックリしました。
長年やってきた人でも、そんなにするどい感覚を持っているものではないのだと。
たまにテレビでどれも同じくピッタリのグラム数で食材を切る料理人や職人の方を見たことがあっため、すっかり思い込んでしまっていたようです。
プロなら出来るものだと。
でも実際のところは中々その境地まで達する人というのはごくわずかなようで・・・。
そんなわけで、人間の感覚は当てになるようで意外とならないものだと分かりました。
だから慣れてきてもたまには計量器などでチェックするのが大事なようです。
今後慣れていっても、決して慢心せずに練習していこうと思います。
漠然と切っていくよりは目標があったほうが楽しめますしね。
[5回]
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