ヤスオさんの騒動があった後。
パートのフジ子さんがこんなことをぼやいていました。
「ほんとうに『普通』な人を採用してくれるだけでいいんだけどねぇ・・・」と。
ちなみにうちの店は、現在も深刻な人手不足が継続中。
店の入り口に「バイト募集」の貼り紙をしているものの、応募はほとんどありません。
そしてそれなりの期間がんばってくれていた学生バイトたちも、卒業に伴う進学や就職のため退職していきます。
他にも1日10時間以上の勤務に耐えきれず退職していく社員など・・・。
今年に入ってから各店舗を合わせて、バイトや社員など6人は辞めたようです。
新しい人は来ないのに人は辞めていく一方なので、自分が2年前に働き出したころよりも深刻な状況となっております。
いまその穴埋めをしている人たちが倒れようもんなら、もう「打つ手なし」とも言えるぐらいです。
と、そんな状況ゆえ、応募してくる人がいればよほどのことがない限りは採用してしまうわけですが・・・。
自分の場合はどんな人が来ようと、基本1人勤務なのでほぼ影響はありません。
でも、営業時間中に働くフジ子さんは、普通じゃない人が来るとそのしわ寄せがやってきます。
だからフジ子さんの言う、「ほんとうに『普通』な人を採用してくれるだけでいいんだけどねぇ・・・」というのは、何とも重い言葉なわけで・・・。
ただ、あくまでも求めているのは「普通な人」。
なにも接客スキルや調理スキルが優れている人を求めているわけではないのです。
遅刻や急な欠勤をせず、普通に決められたシフトどおりに出勤する。
指示されたことに素直に従う。
仕事中に酒を飲まない、店の商品に手を付けない等(笑。
こういうごくごく当たり前のことをやってくれるだけで十分なのです。
で、きょうは何が言いたいのかというと、上に書いたような普通のことを守れる人なら、元ニートでも人手不足の飲食店では立派な戦力になれるということ。
例え5~10年ぐらい引きこもっていたような人だとしても、これから真面目にやる気があるなら問題ありません。
深刻な人手不足に苦しんでいる店からすれば、
「これまでどういう人生を送ってきたよりも、これから真面目にやってくれる」
人を求めているので。
普通に出勤や決められた作業を行うだけで、人手不足の飲食店にとっては貴重な戦力になります。
だって、出勤してこない奴とか、決められたことをやらない奴がいるんですから。
至極当たり前のことを当たり前にやるだけで十分なのです。
また、働く時間も別に長くなくてもいいのです。
1日2~3時間というのは、フルタイムで働いている方々からみたら「みじかっ!」なんて思うかもしれません。
でもフジ子さんやアネさんに聞くと、昼時の忙しい時間(12~14時)に1人いるかいないかでもかなりの違いとのこと。
仮に洗い物しか出来なくても、大助かりだそうです。
人1人の労働力というのは侮れないものなのですね。
というわけで・・・。
もし長年ニートとかしていたけど、これから少しでも社会復帰をする気がある方がいるなら、人手不足っぽい飲食店はけっこうおすすめです。
自分も今の会社で働く前は、飲食店に対して「厳しい」イメージを持っていましたが・・・。
今は専門性がある分だけ、コンビニで働くよりもいいと思っています。
多少物覚えが悪いにしても、慣れるにつれて何とかなるというか。
まぁお客様を相手にする仕事なので、辛いこともあるだろうし決して楽とはいえないでしょうが・・・。
やってみて合わなかったらすぐ辞めればいいので、試してみるのは有りだと思います。
あえて働く上での注意点をいくつかあげるとすれば、まずは「会社に合わせるのが大事」という点だと思います。
最初は会社側の話を素直に聞いて、「ちょっと違うな」と思うことがあっても、しばらくは様子をみながら働いてみる。
1ヶ月程度働いて人間関係などの全体像が分かってきたら、そのときにはじめて主張するぐらいでいいななと。
あ、でも面倒くさくない程度に(笑。
また働き出してしばらくすると人手不足ゆえ、「もうちょっと長い時間働けない?」なんて会社から言われるかもしれませんが、自分の中で確信というか自信がなければ安易にそれを受け入れないことも大切かと。
うちの店でもそうですが、けっきょく退職理由の一つは長時間勤務による疲労の蓄積。
最初のうちは気も張っているから出来ますが、それが積み重なっていくと・・・というパターン。
自分で納得してやるならいいですが、無理をすると肉体的にも精神的にも負担がきますから、慣れないうちはやらない方がいいです。
断るときはズバッと断りましょう。
それが最終的には会社と自分のためです。
と、長々と語りましたが、ほんとうにうちの店を含め、多数の飲食店が人手不足で苦しんでいるようです。
短い時間働くだけでも、感謝されることも多いと思います。
もちろん、「普通にやったら」の話ですが。
元ニートの方で、「どうせ俺なんてどこ行っても・・・」とか思っている方はぜひ一度検討してみてほしいと思います。
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